博士後期課程の教育ポリシー

人材養成の目的

 価値システム専攻は、「知の融合」・「知の創造」・「知の実践」を理念としています。すなわち、専門的な学問領域の枠を超えて知を融合し、そこから新しい知を創造すること、そして得られた知を実践に役立てることです。その実現のために、価値システム専攻は、哲学(自然言語を操る能力)と数学(形式言語を操る能力)の体系的で徹底した訓練を通じて、複雑で困難な課題に対して高度な価値判断と速やかな意思決定を下すことのできる、新しいタイプのリーダーを養成することを目的としています。

➢ 養成する人材像

価値システム専攻は、次のような人材を輩出することを目標としています。
・「知の融合」・「知の創造」・「知の実践」という理念を体現し、価値判断と意思決定の専門家・研究者として社会に貢献する人材


入学者に求める能力と適正

 価値システム専攻では、次のような人材を求めています。
・知の融合のために、既存の学問領域にとらわれずに他の学問にも貪欲である人
・知の創造のために、問題発見と解決方法の模索の繰返しに真摯に取り組む人
・知の実践のために、新しい取組みへの勇気と謙虚さを持つ人
・創造された知を実際に問題解決に役立て社会に貢献する人
・軸足となる既存分野での高い専門性をもち、同時に、新たに足を踏み入れる新規分野について十分な知識をもつ人


入学者の選抜方針

 価値システム専攻は、出身の学科、学部、大学、大学院等に影響を受けない公平で公正な選抜を実施します。また、人文学・社会科学・理工学など、どの分野をバックグラウンドに持つ人も受け入れます。さらに、研究計画と学位論文作成計画の具体性と実現可能性、つまり、既習分野における基礎能力、研究の目標設定の明確さ、研究や学位論文作成の遂行に必要な知識の習得状況とコミュニケーション能力を審査します。


修得する能力

価値システム専攻博士後期課程の学生は、次のような能力を修得します。
・課題に建設的に取り組むことができる積極性
・固定観念から脱却できる柔軟性
・現実状況の変化に追随するだけでなく、先を見越して行動できる臨機応変さ
・自分とは異なるバックグラウンドを持つ人とも適切にコミュニケーションでき、健全な人間関係を構築できる能力
・価値判断と意思決定の専門家・研究者としての能力


教育内容の特徴

 価値システム専攻では、上記の能力を養うため、次のような特徴を持つ教育を実施しています。

■ 講義科目 ~知の体系を学ぶ~
専門的な学習をじっくり行うために、広く文系と理系にわたる大学院講義科目が開講されています。また、価値判断と意思決定の意義を学習するために、価値システム学に関する科目が開講されています。

■ 特別演習 ~知の幅を広げる~
他者の考えをよりよく理解できるよう、自分の専門以外の分野の基礎的知識を広く身につけます。個別のテーマを学習するための短期セミナーが多数開講されるので、文系出身者は数理系の科目を、理系出身者は文系の科目をというように、自分に欠けている部分を補うことができます。

■ ディスカッションプログラム ~知の交流を図る~
自らの考えを専門用語に頼らずに他者に伝えることができるだけのコミュニケーション能力を養います。価値システム専攻の大学院生全員が参加する場での自分の研究に関する個別発表や、グループ対抗形式のディベート、少人数でのディスカッション、グループプレゼンテーションなどを通じて、コミュニケーションのためのさまざまな技術を磨きます。

■ フォーラム ~知の先人に学ぶ~
価値システム専攻の教員や外部の講演者による講演会です。講演後、内容について参加者全員で対話を行います。

■ 特別教育研究コース ~知を創造する~
 「サービス科学」、「ディジタル人文工学」、「合意形成学」などに関する特別教育研究コースを通じて、新たな知の体系を創造・発信します。この3つのコースは、協力して、分野横断研究の最先端を紹介する科目を開講しています。

■ 国際化の推進・海外留学機会の提供 ~グローバル社会の一員になる~
 英語による講義科目の充実と、海外留学機会の提供を行います。

■ 学位論文作成指導 ~知を発信する~
指導教員を中心とした学位論文審査員候補者との高度な議論を通じて、優れた学位論文の作成を指導・支援します。


学位の授与方針

(学習案内参照)

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