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セミナー(2010年7月23日(金))

日時:2010年7月23日(金
) 17:00-19:00
場所:東京工業大学大岡山キャンパス西9号館7階707AVセミナー室
タイトル:無作為抽出市民による討議民主主義の可能性
−神奈川県Deliberative Poll 実験を題材にして

講師:坂野達郎(東京工業大学大学院社会理工学研究科)

概要:
無作為抽出市民による討議の可能性を模索する社会実験が1990年代から世界的に広がってきている。無作為抽出された市民による討議と投票を組み合わせることで、直接投票における規模の問題を克服しようとする提案である。無作為抽出市民による討議を政策決定に反映させる試みは、1970年代ドイツのP.C.Dienelによるプラーヌンク・ツェレ、米国のN.Crosbyによる市民陪審に遡ることができる。1980年代には、B.BarberによるStrong Democracy、R.A.DahlによるMini-populousなど理論的な構想を経て、デンマーク科学技術局(DBT)が80年代後半に開発したコンセンサス会議、スタンフォード大学討議型民主主義センター(CDC)が開発した討議型意識調査(Deliberative Poll)が国を超えて実施に移されている。

日本でも、2000年東京電機大学の若松征男、小林傳司教授等がコンセンサス会議を実施、その後北海道大学の杉山滋郎等に引き継がれており、2007年には篠藤明徳別府大学教授を中心にプラーヌンク・ツェレを実施、その後日本青年会議所との協力で数十の自治体へ普及している。また、討議型意識調査は、2009年神奈川県と東工大坂野が実施、その後藤沢市での実施などにつながっている。

発表は、討議型意識調査の神奈川県での実験にもとづき、DPの概況、日本での実施する上での問題点、際無作為抽出市民による討議がもつ意味と可能性について語りたい。

主催:合意形成学国際プログラム(IPCOB:http://www.ipcob.org/
 
合意形成学国際プログラム International Program on Consensus Building