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セミナーの様子PHOTOS & COMMENTS

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受講生の感想(2021年度前期)


【@基盤クラス】
  • 本セミナーでは毎回のレポート提出にて質問を受付けており、次回の講座にて講師が全質問を丁寧に解答してくれるため、初心者からある程度知識のある人まで、学習意識さえあれば幅広く満足感を得られるセミナーであると思います。丁寧であるが故に、時間が予定より超過してしまう事がありますが、講師の方には超過しても丁寧に質問が無くなるまで対応して頂けました。大変感謝しております。
  • レポートに書いた質問とは別に、講座中に質問をして、それにより予定時間を超過してしまうことがあったと感じています。それが、時間超過だけでなく本来の学習内容が省略されたりして、他の参加者に迷惑をおかけしたのではないかと少し反省しています。可能であれば、講座の開始前に「本日の具体的な学習予定(予定資料)」を説明して頂いたり、講座中に質問を受け付けるものの解答は講座の最後に回して頂けると有難いです。(講師からの回答:おっしゃるとおり予定時間の超過はありましたが、本来の学習内容を省略したということはありませんのでご安心下さい。みなさん熱心にご質問をしていただけるので、講師として大変嬉しく感じております。)
  • 取り扱う問題(ストーリー)によって、GMCR(分析方法)の得手不得手があるように感じますが、自分では上手く整理できませんでした。「囚人のジレンマ」や「チキンゲーム」は相手との駆け引きを必要とする紛争問題に近いので、GMCRのように相手の行動を考慮した選好が必要だと思いますが、「男女の争い」のような合意形成に近い問題は、自分の行動だけを考慮した選好を考えればように思います。今後、「男女の争い」の分析をしてみて、自分なりにGMCRの特徴を整理します。
  • GMCRは、選好情報を使う点で、社会的選択方法のボルダルールに近いと感じました。ただ、ボルダルールは順位をつけるけれども多数派有利の要素があり、少数派の意見を吸い上げることができません。GMCRの場合、「似た選好の人数」や「提携のメンバー数」などが安定の有利性に影響することはないと理解したので、より社会的選択を見出しやすいモデルと感じました。
  • 取っ付きにくいかったGMCRも中身をみるまでにはなりました。平場ではできないような恥ずかしい質問にも逐一丁寧にご説明いただけることがこのセミナーの一番の魅力です。ありがとうございました。
  • 言葉の定義(例えば、遷移、選好など)を理解することに始まり、数式の意味を理解するのに時間がかかったので、復習が大事であると感じました。具体的な事例に基づいて復習すると理解が進みました。
  • GMCR自体、ほとんど馴染みのないところから受講しましたが、非常に分かりやすい説明で、また質問にも随時こたえていただいたおかげで、基礎的な部分は概ね理解できたと感じています。知識レベルとして基礎的な部分は理解したものの、現実問題にどう対応していくのか、どう抽出するのか、実際に生かしていけるのか、といったあたりには実感が湧いていないため、この先のクラスを通して少しずつ実践できるよう定着していければと思っています。
  • 私はどちらかというと、漠然と興味深いので学びたい、何に生かせるかは具体的には思い浮かべられていない状況での参加でした。一方で、具体的なコンフリクトが想定される中で参加される方がいるなど、多様なバックグラウントをもつ他の受講生の質問によって、自分の視点では気付かなかった疑問に気づくこともあり、理解も深まりました。


    (2021年度前期@基盤クラスにて)

【A展開クラス】
  • 途中参加になってしまった回があったこと、A・Bセッションが社会ネットワークやSDMS(社会的意思決定状況)の定義・命題を学び、CセッションにてそれらとGMCRを融合させるという体系であったことなどから、各セッションの内容は理解できた一方で、「これを通して何ができるのだろう」という3セッションの結びつきのイメージがなかなか持てずに苦労しました。
  • セミナーでは社会ネットワークやSDMSの構造を捉えること、こうして捉えた人間関係をGMCRと融合して社会的かつ合理的な意思決定を分析する態度分析を学びました。実際の世界においては分析したうえで、「どこに誰がどう働きかけるか」を考える必要があると思いますが、今回学んだフレームワークを使って自分で分析を行う際には、今ある状況もさることながら、より望ましい状況にするためにはそれぞれの態度がどうあるべきか、なども考えてみたいと思いました。
  • アメリカの二大政党制の話や、イスラエル、マーケティングなど様々な事例に絡めてお話しいただいたため、概念だけでなく実際のイメージもわきやすかったです。
  • 理想的な合意形成は、肯定的な人間関係の下で、それぞれの価値観を尊重した妥協案を導くものと考える。GMCRは、相手の行動を加味して自分の選好を決めるものの、相手の選好は考慮せず利己主義的に安定解を探索するため、理想的な妥協案の導出は難しい。展開クラスで学んだGMCRと社会的ネットワーク理論の融合モデルでは、肯定的な人間関係下では相手の選好を優先し利他主義的に安定解を探索することができる。利己主義(自己への肯定的態度)と利他主義(他者への肯定的態度)が両立し互いの選好が異なる場合は、新しい選好が一意に決定しないが、それは理想的な人間関係であり、議論を通じて選好を決め妥協案を導くことになると理解した。
  • グラフモデル形式が一番わかりやすい。数式表現で理解できないときは、グラフモデルから入ると理解が早い。
  • GMCRは決してわかりやすい分野ではないが、このセミナーでは、わからなければ、気軽に、いつでも質問できるので、何とか理解に到達できた
  • 一緒に学んでいる方々が質問をいっぱい投げてくださるので、自分一人で勉強するより理解が深まったと思います。質疑応答の時間によって他の方も自分と同じようにわからなかったところがあるのだという学習進捗上の安心感を得ることができました。数式だけでなく、実際の状況で考えるとどう解釈できるのかといったやりとりもあり、参加しやすかったです。
  • 先生方は我々の反応や質問に対して、何がわかっていなさそうかとかいうことを察知し、講義に反映してくださっているのでさすがなだぁと思いながら毎回参加させていただきました。個人的には先生の説明を忘れてしまっても、式を見て思い出せるようになりたいので、式を読むコツをつかみたいです。


    (2021年度前期A展開クラスにて)

【B俯瞰クラス】
  • グラフモデルはもちろんのこと、関連する学問にこのような講義形式で触れるのは今回が初めてでしたが、知的刺激を高めてくれる、大変有意義なクラスでした。私の理解が追いつけていない点も多々あり、消化不良の感もございますので、継続受講を検討させて頂きたくございます。まずはありがとうございました。
  • 俯瞰の名にふさわしく、GMCRの由来、GMCR・会議・社会ネットワーク・態度分析等GMCR研究の全体像が学べました。これまで、基盤、展開、俯瞰クラスで学びましたが、俯瞰クラスは盛り沢山で、全部は消化できませんでした。三つのクラスで内容に重複がありますが、その重複の御蔭で、内容をより明確に理解することができました。GMCRの由来、標準ゲームとの違い、GMCR・会議・社会ネットワーク・態度分析等の関係、GMCR研究の現在、などについて概要をはじめに知ることができれば、全体像が分かり、より理解しやすくなるのではないでしょうか。(講師からの回答:GMCRの発展の歴史や関連するモデルとの関係を概観できるようなセッションを検討いたします。)
  • GMCRは主体の選好を含めてコンフリクト状態を表現できるモデルであるが、実際の合意形成問題を扱う場合は、選好だけでなく人間関係や社会的選択、交渉範囲などを考慮する必要がある。俯瞰クラスでは、これら実問題に必要な要素(社会ネットワーク理論、会議/許容会議)をGMCRに取り入れた統一モデルを学ぶことができます。統一モデルは、猪原先生の最新の研究内容であり、GMCRのトレンドも学べます。GMCRを含め、統一モデルの理解に必要な知識を詳しく知りたい場合は、基盤クラス、発展クラスにも参加することを勧めます。
  • 実問題(キューバ危機)を例に、GMCRと許容範囲を用いた分析方法を学びました。その適用手順を学んだのと同時に実問題をモデル化することの難しさも感じました。他の主体の遷移、選好、態度、許容範囲を推定することが難しいです(組合せも膨大になります)。一方で、状態の数はある程度絞られそうです。そこで、各均衡状態毎にその状態となり得る遷移、選好、態度、許容範囲の組合せ(モデル)を探索し、そのモデルのような状況になるように議論を誘導するような形もありではないかと感じました。組合せの数は膨大になるが、そこはITで支援出来得るように思います。(講師からの回答:GMCRの研究の中に、「望ましい状態が均衡になるような選好の組み合わせを求める」ということを目指す研究があります。Inverse Approach といいます。)
  • 参加させていただきまして、ありがとうございました。先生が時間のない中、式をかみ砕いて説明していただいたり、実際にあった事柄でのケースからご説明いただいたりしたおかげで理解が進み、ついていけました。私は経営学専攻であり、モデルというものを多く見てきました。それは、状況を分けて考え整理するためのものでした。今回GMCRで教わったモデルは証明によって明らかにされたモデルで、組織のさまざまな状況から、その結果を予測するものでした。組織現状がなぜこのようになっているのかということが納得できました。深く悩まず現状(結果)そのものを「それはそうなるな」と受け入れることができました。
  • 基盤クラス・展開クラスと一部重複している部分もありましたが、今まで学んできたことが、結びついたクラスでした。GMCRと関連するモデルの要素を共通化してとらえることで、複雑化しすぎることなく複数のモデルを融合した統一モデルには、高い表現性を感じました。囚人のジレンマなどのように2×2のシンプルな意思決定状況だけでなく、実際の過去の事件などを題材にしていただき、またそこから実際にどのようにモデルを構築するか、等の方法をうかがえたことで、実際の分析のイメージが湧きやすかったです。今回教えていただいたGMCRを中心とした考え方やモデルを、自身で状況を抽出 ・分析して現実問題の解決に生かすというのはまだまだハードルは高いですが、加藤先生が仰っていたように、様々な問題において考える癖をつけることを実践していきたいと考えています。


    (2021年度前期B俯瞰クラスにて)

【C実践クラス】
  • 「GMCR」や「他の意思決定モデルとGMCRの融合モデル」について理解出来ていても、それらを使いこなせるとは限らない。実践クラスでは、参加者間でのフレームワーク・レクチャーおよびチーム(個人)毎での実問題に対するモデル構築、分析、そしてプレゼンといった自発的な作業を実施することで、モデルを使いこなす為のより深い理解を得ることができます。何を状態として定義すべきか、オプションの考え方、具体的な分析方法など、1からモデルを検討する際の素朴な疑問が解消できる有意義なクラスです。

【総合コース修了者 】
  • 総合コースはGMCRセミナーの4つクラス(@基盤A展開B俯瞰C実践)を受講するコースであり、私は今回こちらのコースを受講しました。私は、GMCRの基礎となる集合論やグラフ理論などの数学的知識に疎い状態でしたが、講師が丁寧に参加者全員の理解度を確認しながら進行してくれるので、私のような初心者でも十分に理解することが出来ました。
  • GMCRは選好情報を用いて対立関係をモデル化し分析できますが、実問題では意思決定者間の人間関係や選択肢の交渉範囲などの条件設定が存在し、GMCRではそこまで表現することができません。そこで、総合コースでは、これらの条件を考慮したGMCR以外の意思決定モデル(GMCRを含め6種類)を学び、GMCRと融合させた新たなモデルを学ぶことができます。B俯瞰クラスにおいて、これら全ての意思決定モデルと融合モデルを知ることが出来ますが、初心者が各モデルの目的、特徴、表現/分析方法をしっかりと理解するには、B俯瞰クラスだけでは時間的に難しいと思います。特に初心者の人がGMCRと融合モデルを学ぶならば、@ABのクラスを受講することをお勧めします。そして、C実践クラスでは、実問題を用いて、自らモデル構築、分析、プレゼンを行います。GMCRを理解するだけでなく、自分で使えるようになりたい方はぜひC実践クラスも含んだ総合コースの受講をお勧めします。
  • 小さなクラスであったこともあって、先生から個別指導を受ける貴重な機会になった。このセミナーの魅力の一つである。


    (2021年度前期C実践クラス受講者、総合コース修了者)


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