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セミナーの様子PHOTOS & COMMENTS

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受講生の感想(2021年度後期−12月開始)


【@基盤クラス】
  • 初めて聞く言葉や概念、初めて使う記号が非常に多く、講義についていくことが大変だった。また、数字や記号の定義がわからなくなり、たまについていけない時があった。
  • GMCRという枠組みを学ぶことで、ゲーム理論で扱っていた各種ゲームを新鮮な気持ちで見つめ直すことができました。また、グラフ理論の観点からいうと、各ノードが主体ではなく状態である点が最初は混乱しましたけれども、新鮮に映りました。セッションが進み、より深くGMCRを知る中で、提携分析など、GMCRという枠組み特有の強みを知ることができ、より興味が湧いてきました。実務でGMCRがどのように利用できるのか、実務でどのようなコンフリクトがあり得るのかを今後も考えていきたいです。
  • 合理分析や提携(合理)分析を使って到達しそうな安定な状態を求めることを社会実装しようとすると、「その求められる状態を、自らを利する状態にしたい」ということに最も需要があると思います。そこで素人の提案ですが、あるいはもうそこまで研究されているかもしれませんが、他の状態に遷移することを示す矢印に定量性を追加することができないでしょうか? 即ち、各主体の状態の選好順位だけでなく、選好の程度を定量化して、その結果として選好順位が出るということにはできないでしょうか?エルマイラの例では、選好の要素としては、住民の損得、感情等(他にもあると思いますが)を前提とした、Lとしての政治的損得、財政的損得等、Mとしての損得等、Uとしての損得等をベースに指数化するという開発が必要ですが、これにより状態間の選好差がわかり、その選好差を矢印の長さあるいは太さあるいは色により表現することができると思います。それにより、ある主体/提携がどこに手を打てば、他の主体/提携の選好順位を変えることができるかを推定でき、自分たちの望ましい方向に状況を変えることができる可能性を見出せます。
  • しっかり時間を取って、一つ一つの分析手法を具体的に使って確認して身に着けたいと思います。
  • GMCRの具体的な演習・応用に関する議論がこれからというところで講義が終わってしまった。まじめに取り組めば成果の大きい概念であるように思う。定量的な分析ができないというところは、GMCRの最大の弱点かもしれない。最終的に、計算して得られた結果からどのような示唆を得るのかが肝要なのだろうと思った。今回そこまで納得のいく議論をするには、計算の時間が足りなかった。
  • 囚人のジレンマのような有名な問題や、エルマエラのコンフリクトのような現実の問題をGMCRで分析する手法を学ぶことができ、考え方を広げるきっかけになりました。展開クラスも楽しみにしております。よろしくお願いいたします。
  • 数学的アプローチを行うということで難しいものだと決めつけていましたが、講義を聞き、いくつかの例をもとに考えることで理解を深めることができました。次のクラスでは問題に対してどう展開されるのかをより学んでいきたいと感じました。
  • GMCRを初めて学びましたが、集合論で使われる記号の意味など基礎的な内容から解説していただいて大変分かりやすかったです。また、他の受講生と意見を交換する機会もあり、理解の補助になりました。概念が抽象的なので、もう少し具体例について考える時間があるとありがたいです。


    (2021年度後期@基盤クラスにて)

【A展開クラス】
  • 態度を導入することにより、GMCRの各主体に人間らしさが増したように感じました。実際に「賢者の贈り物」の例のように、お互いの利害関係だけでは説明が付かないような例を分析する力を手に入れられたと感じられます。講義は基盤クラスよりも抽象的な定義が多かったですが、実例を学ぶことで気持ちを何となく掴めたかなと思います。
  • Aセッションでは全く別の内容の講義として受講していましたが、Cセッションでは基盤クラスで学んだ内容と合わせることで、より現実的な問題に利用できるのではないかと感じました。実例を挙げていただいたおかげで、内容の理解が深まりました。
  • セッションごとに学んだ内容、課題の内容が次のセッションの内容に繋がっていく感覚がよく分かりました。
  • 前回のクラスで扱った合理分析や提携分析では、すべての主体は自身がより多くの利益を得ることだけを考えることを仮定していたが、今回扱った態度分析では主体が好意を持つ相手にとって利益になるような行動を望むようになるなど、現実のコンフリクトにおいて重要になる人間関係を考慮した分析方法になるので、より多くの問題に対応することができ、有効な手法だと感じました。
  • 前回と比べて、ついていくのがだいぶ難しくなってきたように思う。引き続きがんばりたい。
  • O. Henry は私も好きで学生時代に読んでいましたが、「賢者の贈り物」を取り上げておられるように、このGMCRの社会的意思決定状況のモデルは、紛争解決のみならず、小説、詩、落語、音楽、絵画、舞踏など、文学や芸術の構成にも応用できると思います。ノーベル賞を受賞した石黒和夫氏が、現代を舞台とした小説に比べて歴史小説を書くことが難しいとは思わないと平然と語っておられたことを思い出します。彼はSDMSのようなモデルをいくつか引出しの中に持っていて必要に応じて出し入れしているように思えます。
  • SDMSでは自己に対する態度が肯定的か否定的かを定義したり、その態度を他者と自己に向けることにより行動が利他的、利己的、加虐的、自虐的、無他的、無私的と定義したり、社会的意思決定状況を分析するために必要な要素に深い洞察を感じるとともに、モデルに当てはめてみて結果を考察する試行錯誤を大変な労力をかけて何度も繰り返されたのではないかと感動しました。
  • 数学が得意な弁護士だった私のメンターが生前書かれた本を読んだところ、法律学にも計量法律学(ジュリメトリクス)があっても良い(実際にはメンターの学生時代の1949年に米国で提唱されています)、裁判が、裁判官の経験と勘によってなされているのであるから、その勘を計量的に分析できないはずがないと書いておられました。文脈から統計的アプローチだと思うのですが、最近の状況をJstageで調べると、「法学と数学の差異と数学の特性の限界 がある。まず、数学は価値観に左右されない科学であるが、 法律は終始価値判断や政策判断を迫られる。次に、数学公理 とは異なり、法学の原理には可塑性があり、さらに日々変動 する。***」などとその困難性を延々と述べた論文を見ました。統計的なアプローチはGoogle などがやってくれるような気がしますので、そちらに任せて、論理と構造分析が得意なGMCRで法律の分野特に民事裁判(紛争解決)には応用できると思いますし、むしろGMCRを生かせる主要な分野だと思います。当然のように、すでに応用されているかもしれませんね。上記でPick Up したような必要十分でオーバーラップのない要素を定義することが大変だとは思いますが、、。
  • 今回のクラスでは、社会ネットワークや社会的意思決定状況(SDMS)、態度分析を学びました。社会ネットワークやSDMSに関しては、数学的な定式化や定理が興味深く、態度分析では利他的な主体を分析できることが興味深かったです。


    (2021年度後期A展開クラスにて)

【B俯瞰クラス】
  • 標準形ゲームよりグラフモデルの方が表現の能力が高いということや、統一モデルの提案など、これまでのフレームワーク俯瞰してみることができました。次は実践ということなので、これまで習ったことを今一度整理して臨みたいと思います。
  • 俯瞰クラスでは様々な意思決定モデルを学ぶことができ、GMCRを含む、コンフリクト解決のためのフレームワークの世界をまさに俯瞰することができました。最後に実践的な内容もあり、これまでに勉強してきたことを応用していくイメージが少し掴めました。
  • 実践クラスの際は、以前に学んだクラスの資料を確認したいため、URLのリンクを有効にしていただくかスライドを見せていただきたいです。(講師からの回答:これまでのクラスの資料は、実践クラスの資料として再度提供いたします。)
  • より現実に沿った話題が多くなり、話が複雑になっていく一方で、有用性を実感できる機会も増えてきました。実践クラスも楽しみにしています。
  • コンフリクトの型の前提となる選好について、すべての状態に対して一意に順序をつけていいのか、それが現実的なのかどうしても気になってしまう。
  • 次回からは自分が社会ネットワークを見つけて自分で分析するということだが、何をすればいいのかまだ想像がつかない。
  • 最後のセッション内容の統一モデルについてもう少し多くの例、細かい作業の説明が欲しかった。
  • ウクライナ危機がまさに起きている中で、紛争解決する方法を学ぶという得難い経験をさせていただきました。キューバ危機の事例も大変興味深く学びました。
  • 今回のウクライナ危機の原因は、ウクライナのミンスク合意の破棄に始まり、NATOの東方拡大にすり替わり、現在はウクライナの核開発が水面下の原因であるというように複雑性を帯びているので、どのように状況を設定するのかが大きな課題だと思いました。一方、マクロにステークホルダーの利害を事実ベースで見ると、ロシア・アメリカ・(欧州諸国)は戦争経済を使って自国経済を刺激し、資源国であるロシア・アメリカ・中東諸国は資源の高騰により多大な恩恵を受けていて、ウクライナとロシア以外は人的な損失も無いという状況です。ウクライナ大統領、アメリカ大統領、ロシア大統領、全員が自国内の支持率を上げています。その中でウクライナだけが、特段大きな犠牲を払っています。この状況を「色々な切り口で物事を考える」とザックリと論じるだけでなく、まず一つの切り口から始めて、論理的に考える手法を学んだことは意義深いと感じました。


    (2021年度後期B俯瞰クラスにて)

【C実践クラス】
  • 選定したテーマについて「とても面白い」と言っていただき、うれしかった。
  • 現実の問題にフレームワークを適用するのは難しかった。特にモデル化の段階で、複雑な現実の行動をシンプルなモデルに捨象する際の、機能の取捨選択は難しい問題であり、また分析結果にも大きく影響したと思う。
  • 現実のコンフリクトについて分析を行うことで、フレームワークに対する理解がより深めることができました。
  • GMCRについて、実際に身近な具体例で分析してみることで、課題の見つけ方や、どのような分析手法を利用すればよいのかなど、応用上の勘所がわかってきたように思います。何か業務上でコンフリクトが発生した場合には、GMCRで分析できないか考えてみたいと思います。ここまでの講義ありがとうございました。
  • 最初のクラスで最終クラスでは実際にフレームワークを使用して分析・発表してもらいますという話を聞いて、難易度が非常に高いな!と、自分ができるのか不安であったが、実際にステップを踏んで学習・分析していくと発表を形にすることができた。
  • セッション2でフレームワークの発表を行い、3で現実の事象に落とし込むという段階を踏ませていただけたので考えをまとめやすかった。
  • 実践クラスということで最初は不安でしたが、先生方のアドバイスやチームメイトにも恵まれ、設定したテーマを分析することができました。
  • 実践クラスでは受講者でチームを組み、チームで考えた実問題に対してフレームワークを適用しました。実問題をモデル化する際には、計算のために妥協した点や、フレームワークに合わせて情報を落とした点もありましたが、実際に起きたことが均衡になっていることを確かめられ、GMCRによる分析の有効性を味わうことができました。基盤クラス、展開クラス、俯瞰クラスで学んだことを自分のものにできた感覚があり、とても充実感がありました。


    (2021年度後期C実践クラスにて)


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