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"Consensus Building" Seminar

セミナーの様子COMMEMTS

受講生の感想(2023年度)


【D「合意形成マネジメントの技術と戦略」クラス】
セッション1 合意形成マネジメントの技術

  • 今回の講義の核心はインタレストへの注目であると感じました。人々の意見・感情の背後にあるインタレストがどのようなものか、そしてインタレストはどのように変化するのか/どうすれば変化するのかに着目し、合意形成をマネジメントするという方法はこれまで考えたことがなかったため、大変勉強になりました。気になることとして、場の参加者がインタレストを言語化できる人・場合であれば良いのですが、それがなかなか難しい人・場合の時にどのような問いかけ方がありうるのか、気になりました。あるいは、問いかけではない別の仕掛け方のようなもの(インフォーマルな場・フォーマルな場ともに)等、合意形成のレベルやテーマ、場の雰囲気によって異なるかと存じますが、具体的手法をお教え頂ければ幸いです。また、忍術書の話題も大変興味深いと感じました。次回、もう少し内容をご紹介くださるとのことで、とても楽しみにしております。
    (講師より: ステークホルダーのインタレストは、必ずしもワークショップなどの場での発言によって明確になるわけではなく、ワークショップの前後の時間や立ち話での発言、あるいはワークショップ中のその人の行動や表情から読み取ることができます。合意形成マネジメントチームは、さまざまな場でステークホルダーの言動と行動をよく観察し、それぞれのインタレストを把握する必要があります。重要なのは、ワークショップなどの対話の場において、拾い上げた多様なインタレストがあるということは必ず共有する必要があるということです。そうしなければ、「陰で言ったもの勝ち」のような状況になってしまうからです。あくまで、合意形成に向けた大切なことはオープンな場で共有していくことが肝要です。)
  • かなり実践的な内容かつ“総合格闘技”的にいろいろな学問分野の理論や技法を駆使してファシリテーションを進めることが分かって興味深かった。
  • 受講生の多くは会社に勤務し、社内でのビジネス上の合意形成(説得に近いかも知れないが)を図る必要に迫られている人も多くいるが、公共空間における合意形成のエッセンスをいかに応用出来るかを考えると面白いように感じた。
  • MBA(経営学大学院)ではケーススタディーの手法が取り入れられているが、合意形成においてもその手法を使って討議することが出来るように思いました。
    (講師より: 総合格闘技という表現はとてもおもしろいと思いました。まさにそのとおりで、総合格闘技のなかでもボクシング、ムエタイ、レスリング、柔術など、それぞれのバックボーンと得意な戦い方があることも、合意形成の技術と似ています。)
  • 具体例ではございますが、以下の事例における合意形成について先生のお考えをご教示頂ければ幸いです。国鉄の分割民営化により、旧国鉄の線路は6つの旅客会社が保有・管理し、1つの貨物会社は、旅客会社が保有・管理する線路を、使用料を支払って使用する形態となりました。この形態の下で、旅客会社と貨物会社の間に線路使用についてコンフリクトが発生した場合(同じ日時、同じ地点で旅客列車と貨物列車が使用したいと希望する)における合意形成についてお聞きします。上記の場合、どのように線路使用(ダイヤ)を配分するかは、旅客会社と貨物会社の話し合いで決めることになっており、具体的な合意ルールや優先基準などはありません。国が介入することもありません。一方で、線路の保有・管理は旅客会社が行っているので、実質的には旅客会社が線路使用に関する強い権限を持っている状況です。こうした状況の下で、公平・公正な合意形成をする場合、どのような方策を講じるべきでしょうか?それとも、そもそも、この状況では公平・公正な合意形成はできないと考えるべきなのでしょうか?
    (講師より: とても興味深い話題なので、最終回に他の講師とも共有しながら、意見交換できればと思います。)
  • 私は環境アセスメントの分野で事業者と保護団体との合意形成に取り組んでいます。この時、対立してしまった場合にどうやったら上手くいくだろうかということに関心があります。今回の講義で紹介された空間協働行為は両者の理解に役立ちそうだと思いました。また、最後まで納得しない方がいる中で意思決定した時の工夫事例が紹介されましたがこれも参考になりました。
  • 今回のセミナーを受けてから少し感じていましたが私が対応している事業者と保護団体との合意形成は、先生方が表現する合意形成にそのまま当てはまらないかもしれません。私の感覚的には、交渉が7割、合意形成が3割という感じです。これは事例によって割合が変わると思いますが、少なくとも単純な合意形成ではなく交渉の要素が含まれていることは確かな気がします。短期的には交渉の要素を意識しながら両者が納得できる解決策が導かれるようなコミュニケーション、長期的には純粋な合意形成を目指して建設事業に地域関係者が関わる枠組みも含めて探求・挑戦していきたいと思いました。
    講師より: 建設コンサルタントの立場から環境保護団体と合意形成を目指す場合も、基本的にはその団体のなかに具体的にどのような人がいて、どのようなインタレストを持っているかということを分析することは有効だと思います。ある程度の答えがある場合でも、そのなかでどれだけステークホルダーのインタレストを満足できるような提案に磨いていけるかという姿勢が大切なように思います。わたしの場合は、説得するのではなく、どのような内容にブラッシュアップしていけばみんなが納得できる可能性が高まるか、という視点をもつことを意識しています。)
  • ライヴ感を持つ、少数のチームで臨む、誰かが発言しているときにその他の方がどのような態度でいるのかを見ておくなど、細かくあげればきりがないほど実践に役立つお話が多くて非常に学び多かったです。ともすれば面倒や厄介ごとになってしまう紛争状況でも、合意形成に至っていないという事実を前に、新しい視点、違う角度を模索する、そういうExploreができる楽しみのあるフィールドなのだな、と意識が変わりました。
    (講師より: わたし自身が合意形成に携わっていて一番おもしろいと感じるのは、対話に参加した人たちが少しずつ変わっていくことが実感できる時です。)
  • 合意形成の可能性に対する医者の例えがわかりやすかった。特に「合意形成できるかどうかの見極めが大切」という部分。これまでの講義で重要と言われていた「合意形成マネジメント」の具体的な項目がわかって良かった。特にチームの人選や役割がかなり重要になることがわかった。
    (講師より: 合意形成はひとりのファシリテータが実現するのではなく、多様な役割を担ったチームメンバーの総力で実現していくものだと考えています。そのために、自分自身の得手不得手をきちんと分析しながら、いかに総合力のあるチームをビルディングできるかが肝になります。)
  • 回を重ねるにつれて他の聴講者の方と顔なじみになり、具体的な経験談も話せるようになりました。皆さんのご経験も大変参考になっています。
    (講師より: ぜひ、セミナーが終わった後も受講生や講師と繋がりをもって、合意形成に取り組み人たちのネットワークを作っていただけたらうれしいです。)
  • 合意形成のプロセスにおいて、はじめに、その地域の人との信頼関係を構築することが必要ではないかと思いました。先生が初対面で地域とコミュニケーションを取り始めとき、地域住民からみて、全然知らない人が突然やってきて、なにやらプロジェクトを始めている、という少しマイナスな印象を持たれることはないでしょうか?先生の体験談のなかで、対立している人同士で一緒に作業をしてもらって・・・というお話をされていたかと思いますが、うまくいってよかったなと思う反面、ばれて裏切られた、先生のことを信用できない、と思わせてしまう、ということも考えられたのではないかなと思いました。最初に地域の人と関わるとき、そして信頼関係を構築していくとき、に気を付けていることを次回の講義の際にもお聞きできればと思います。また、もしあれば、これまでの失敗談なども興味があります。
    (講師より: 講義のなかでもお話ししましたが、みんなが納得できる提案をつくる可能性が残されているにもかかわらず、もともと自分たちがもっていた案に固執するステークホルダーからは不平・不満を言われることがあります。その場合は自分自身を客観的に分析する必要がありますが、ステークホルダーのなかにファシリテータとしての自分を適切に評価してくれそうな指標となる人を探しておくことも有効だと思います。その人の評価を、ファシリテータに向けられる不平・不満・不信が正当なものなのかどうかを判断する基準とすることがあります。)
  • 実践から立ち上げられた理論やプロセスデザインが勉強になるともに、自分の産官学金領域での場づくりの中で感じていたことと重なる部分もあり、勇気づけられもしました。私はキャリアカウンセラーでもあり、また哲学対話、インストラクショナルデザイン領域に関わる機会も多いのですが、そこで大切にしているコアの部分、人との関わり方やアプローチが合意形成学ととても似ていると感じました。だから私は合意形成学が気になったのだな…と自分のインタレストはまさにここにあるんだ!と気づかされる時間でもありました(笑)。重ねて感謝です。
  • 「固定されたインタレストをどう折り合いをつけていくか、ではなく元々のインタレストがどう変容するか、その機会をどれだけ作れるかが合意形成マネジメント上重要。例えば共に学んだりして」という言葉がとても印象的でした。故にP4Cとも重なるのですね。力関係がある場合でも「意見をうまく変えられるような場の進め方を考える」というのも、とても大切なことだと感じます。「かっこいい状態を崩したくない!というインタレストを保たせるw」「かっこよく新しい案に変えられるデザインを目指した協働のデザインという言葉に共感すると共に、それをやるには人の心の理(ことわり)への理解が不可欠。修行だなーと思いつつ、人への飽くなき好奇心と探究心が湧いてきます(笑)。高田先生は合意形成学を研究される上で、何か素地となる別の学びをされていたのでしょうか?
  • 私自身は産婆のような伴走支援をしているため、現場の一部となっともに悩み知恵を絞る立ち位置のため、自分も意見を持って推進するケースが多く、ときに誘導的に取られてしまうこともあり現場との距離感の保ち方が難しいと感じることがあります。「合意形成をする人間は自分の考えを入れないようにすると精神衛生上良い、偏った人たちの話し合いにならないようにプロセスデザインできると成功」というスタンスに至るまでどのような経験があおりになったのか伺いたくなりました。
  • 感情がもつれている場合はまず非言語コミュニケーションを、時間がない場合はまず発散をというアドバイスも大変参考になりました。
  • うまくいかなかったケース、ギブアップされた現場?など高田先生でも手に負えなかったケースとそれに関する考察を伺ってみたいです。
  • また、A4の話し合い結果レポートのサンプルも拝見したいです。
    (講師より: 合意形成でギブアップしたケースはまだありませんが、場面場面でうまくいかないことはたくさんあります。心がけているのは、ある場面での失敗を致命的にしないように、すぐにその後のプロセスで修正していくことです。そのためにも、合意形成マネジメントは多様な役割を担うチームで行うことが大切だと考えています。A4のレポートのサンプルをドロップボックスのフォルダに入れておきます。)
  • 講義の中にあった、例えば、「ファシリテータ以外にマネージャーの存在が重要」とか「意見の理由の(根底にある)インタレストの把握が重要」などについて、なるほどと思います。このような分析は、やはり、合意形成を図る現場の経験の積み重ねからくるものでしょうか?基本的には、そのように思いますが、何か閃くものもあったのでしょうか?
    (講師より: わたしは合意形成に関しては、理論と実践(経験)を相互的に参照しながら、それぞれを磨いています。理論なき実践は現場での咄嗟の状況判断を鈍らせますし、実践にもとづかない理論は少なくとも現場での合意形成では使い勝手が悪くなります。)


    (2023年度D「合意形成マネジメントの技術と戦略」クラス、セッション1 にて)
セッション2 合意形成マネジメントの戦略
  • 合意形成とは何か、なかなかイメージができていなかったのですが、ゴールとして「Win-Winを作る」ということに目から鱗が落ちるような思いでした。そのためにステークホルダーを洗い出し、それぞれがどのようなインタレストなのか把握していくというプロセスはとても合理的で、自分自身のファシリテーションの今後に取り入れたいと考えました。また、感性に基づいたコミュニケーションということも印象的でした。自分自身はそのようなことを少々苦手に感じていますが、ディスカッションにおいて「無理に人懐っこくなる必要はない」というお話には助けられました。チームでのファシリテーション、あるいは参加者にもその場をより良くすることに協力してもらうというスタンスもあると思いました。いわゆる「シェアド・リーダーシップ」の実現を合意形成の場でも行うことかなと考えました。
    (講師より:ファシリテータは、話し合いの進行をしているときはとても孤独ですが、場全体を誰かが俯瞰的にみてくれているという状況をつくっておくだけで、かなり余裕ができますし、終了後の振り返りできちんと次に向けた対策を講じることができるようになります。もっと言えば、ファシリテーション自体も、複数人で行うこともあります。説明役、進行役、質問役などを分担し、チームファシリテーションを実践すると、より包括的に対話の場をマネジメントでき、さらに議論の活性化、公正性の担保などの効用も生まれます。ただ、ファシリテータ間のチームワークをきちんと確立しておくことが不可欠になります。)
  • 議論が紛糾しても、議論が終わったあとに「今日は議論が紛糾しましたね」とは言わずに、「議論が白熱しましたね」と言うというのとでは、ちょっとした言葉の違いではあるが、参加者にとっては大きく意味が違ってきて、次回も議論に参加しようと思うかどうか、また参加して積極的に意見を述べようと思うかに大きく影響するでしょうから、魔法の言葉のように思いました。また言葉を発する際の表情(非言語)も重要だと推察しました。
    (講師より:わたし自身も、会の締めの言葉はとても大切だと思っています。社会や環境を悪くしようと思って参加する人はほとんどいないので、ストレスを感じながらも自分の意見を言ったり、他者の意見を聞いたりしたことが、少しでも「よい方向」に向かったのだと参加者全員が実感できることが、対話に参加するモチベーションを保つことにもなると考えています。そのためには、その場の状況をどのような言葉で表現するかがとても大切です。ファシリテータは自身の言葉によってその状況をよくも悪くも表現できる重責を担っているのです。)
  • 「根回し」したつもりでも「卓袱台返し」される場合の原因(条件)は?また、一度ひっくり返された卓袱台を元に戻す方策は?
    (講師より:わたしの経験では、ちゃぶ台返しが発生する場合は、情報がきちんと行き渡っていなかった場合、ステークホルダーを取り巻く状況が変化した場合、議論の積み上げの大切さをその人が認識してない場合、単なる癖、などが考えられます。厄介なのはそのような「癖」がある人への対応ですが、その場合は、その人が発するポジティブな言葉やかっこいい言葉・行動をきちんとピックアップし、礼賛することも一つの対策として考えられます。そうすることで「カッコ悪いこと、場を乱すようなことはできないな」とその人が自分で感じてもらう状況をつくります。また。ちゃぶ台返しには様々な前兆があるので、それをきちんと察知して予防することです。そのためには、何よりも根回し後の情報収集と、対話の場でのステークホルダーの表情・言動の変化をきちんとみていくことが大切です。またどのようなインタレストからちゃぶ台を返そうとしたのかも分析することが大切です。)
  • 提案を出すタイミングが重要という例がとても興味深かった。実際に順番を間違え、面倒な展開になったことがあったので。また、自身の特性と合意形成チームにおける役割を分析できる仕組みがあると良いと感じた。
    (講師より:合意形成における情報は、その内容と、情報の流れ方がとても重要な意味をもつと考えており、そのための戦略にはかなり気を配る必要があります。)
  • ファシリテーターや事務局としてではなく、自身もインタレストを持ったステークホルダーとして合意形成の場に参加する場合、創造的な合意を形成するためにどのようなことができるかという点について、参加者の皆さんと話してみたいです。私は会社員ですが、サラリーマンをやっていると第三者として合意形成の場をファシリテートする機会は少なく、また自分がステークホルダーとして参加する合意形成の場にファシリテーターがいる(いてくれる)ことも少ないです。役職が上の人>声が大きい人>その他の参加者 の順に意見が通りやすく、グラウンドルールがない、またはルールを守らせようとする力が働かないので発言の機会は偏り、心理的安全性が低いので新しいアイデアや素直な意見は出にくく、創造的な結果が得られる場合はほとんどありません。職場環境の心理的安全性の低さは一従業員の努力で一朝一夕に改善できるものではないと思いますが、ステークホルダー(特に力の弱いステークホルダー)の立場で自分のインタレストが完全に無視されてしまうことを防ぎ、創造的な合意の中に少しでも反映されるために、できることを探っていきたいです。
    (講師より:職場でのヒエラルキー的な人間関係のなかでも、それぞれのインタレストに着目することは大切だとわたしは思っています。論理的に物事を進めたい人、権力を誇示したい人、承認欲求の強い人などそれぞれの特性をふまえつつ、あるテーマに関してなぜその人はそのように発言し振る舞うのか、という視点をもてば、自分自身の応答の仕方も変わってくると思います。)
  • 合意形成について、対象が異なればプロセスも考え方も多様のため、1つの解がないということを感じてきました。そのため、実例を聞くことは大変参考になっており、受講者の体験談も興味深いです。最初は手探り状態が強かったが、後半になるにつれて理解が進んで、同時に新な疑問が生まれて、面白くなってきました。
    (講師より:わたしの経験は少し特殊な事例かもしれませんが、そのなかでも様々な場面で応用できる方法もあるかと思っています。合意形成は理論と技術なので、基礎的な理論をふまえつつ、あとは自分の特性・個性をもとにアレンジしていくことが大切だと思います。また、現場の複雑な状況をきちんと見極めることも大切です。今回は医者の例を出しましたが、大工、料理人、野球選手などほとんどの職人さんたちと共通して、基礎の上の鍛錬で、どんどんできることが広がっていきます。)
  • 忍術書を是非読んでみたくなりました。会議を進めていくにあたって、ファシリテータにどのように進めていくのかといった考えがないと、合意形成まで時間や紆余曲折がありそうです。今回大学院の豊田先生のゼミを受講し他ことがきっかけで、「合意形成学」を知ることができましたが、今までの話し合いは、結局のところ多数決で決定されることが多く、合意といった概念はなく、全く新しい考えでした。このような合意形成をもっと若い時から知っていれば、物事の見方が変わってくるのではないかと思っています。今は、損得で物事の判断がされる場合が多い事や、目に見えない(みえる?)権力力バランスにより左右されることがありこれは正常な状況ではないように感じています。会社でもそうですが、役職の上の人の意見が通ったりするので、なんのための会議かわからない時があります。これからは、会議の際でも、内容によってはみんなの合意を得るように話を進めていきたいと考えています。
    (講師より:わたし自身、上からものを言われて決められるのが大嫌いな人間なので、合意形成を研究しているということがあります。「強気をくじき、弱きを助ける」ではないですが、合意形成のマネジメントにかかわる場合は、力の不均衡に対して敏感な感覚をもっている必要があると考えています。あとは「どうにもならないことはどうにでもなっていいこと」という考えのもと、あまりそこに力を入れないという方法もあるかと思います。わたし自身は「どうにかできること」に対して、それがよりよくなるように時間と体力を使うようにしています。)
  • Q&Aがとてもよかったです!
  • ・ファシリーテーターの下りで「完璧にしようとしないことが大事。“次こうしよう”と思える、不完全であることが美しい、と言うことを許容すると良い」という言葉が心に残りました。というか救われます(笑)。
  • また「荒れた会議の後に“荒れたな”という顔をファシリがするとそういう結果になる。“今日はたくさんの議論が白熱して、熱かったですね!”という締めの言葉を使うと、いい場だったとなる。締めの言葉が大事」という話も印象的でした。締めの言葉は私もかなり意識するところ。勉強になりました。
  • 「合意形成まで対話を積み重ねた!」ということによる、「なし崩し的な合意」。これ、とても大切だと思います。が、本当に時間がないというケースが多い。何をそんなにやることがあるのだろうと思いますが、まずは対話・熟議することの大切さを伝える必要があると感じています。「やってもしゃーない、まとまりがつかなくなるだけだ」という考え方へのアプローチ。先生ももしやっていらっしゃることがあればお聞かせ願いたいです。
    (講師より:合意形成は中毒性があって、一度いい合意形成を経験した人はその大切さを簡単に実感してその後もどんどんやりたくなるのですが、それをやろうとしない人に説明するのは難しいことがあります。そういう人に対してわたしが実践していることとしては、@「あなたにぜひ参加してもらいたい」ということをきちんと言葉にして伝えて頼る、A話し合いのなかでその人の言葉をきちんとピックアップし肯定する、B他の人の意見も取り上げながら複合的な提案をつくる、Cいろんな意見が出たからこそ創造的な案ができたことを共有する、D提案内容をその一部でもいいので実行する、といった感じでしょうか。大切なのは肯定されることと、合意形成の小さな成功体験を積むことだと思います。)


    (2023年度D「合意形成マネジメントの技術と戦略」クラス、セッション2 にて)


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